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全体主義について

安倍政権の成果について

更新日:

戦後最長の政権となるのも時間の問題と言われる安倍政権。

しかしながら、本ブログではこれまで数々の安倍政権における問題点を指摘してきました。

また、内政から外交に至る「成果」とされるものですらデタラメであると述べてきたものです。

 

 

さてそんな安倍政権に批判的な私ではありますが、最近数年を見てみると成果はあったと考えています。

 

 

そこで、今日は安倍政権が残したとも言える成果に言及したいと思います。

あらかじめ安倍政権の成果を一言で結論だけ述べておきますと日本国がもう国としてダメになっていることを白日のもとに晒したと言うことです。

 

安倍政権が示す成果1ー権力の維持にポピュリズムすら不要ー

まず、安倍政権はこれまでの二十世紀型ファシズムや小泉内閣や民主党、大阪維新の会、都民ファーストの会などのポピュリズム政党とも異質のものだと言うのが私の実感です。

 

どこが「異質」なのかと言いますと、安倍政権は「デマゴーグ」や「ポピュリズム」的行動すら取ろうとしないところにあります。

 

これまでの上に挙げたような権力者は少なからず嘘をついてでも「国民のため」というのを意識する演技くらいはしていました。

しかしながら、安倍政権はそんなものを意に介さず国民の支持しない政策を次から次へと行なっています。

 

例えば、下記の記事をご覧下さい。

 共同通信社が15、16両日に実施した全国電話世論調査によると、政府、与党が外国人労働者の受け入れを拡大する改正入管難民法を先の臨時国会で成立させたことに関し「評価しない」は65.8%に上った。「評価する」は24.8%にとどまった。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先、名護市辺野古沿岸部への土砂投入開始について、移設を進める政府の姿勢を「支持しない」とした回答は56.5%だった。支持は35.3%。

 内閣支持率は42.4%で、11月3、4両日の前回調査から4.9ポイント減った。不支持は4.6ポイント増の44.1%で逆転した。

『入管法成立評価せず65%辺野古土砂支持しない56%』共同通信 2018/12/16

https://this.kiji.is/446933592107549793?c=113147194022725109

12月に通過した入管法も辺野古移設も、いずれもかなりの優位差で政策に対して世論が反発をしています。

 

その他にも「森友」「加計」の2大スキャンダルも世論は納得していませんし、責任が首相にあるという回答が優位になっています。

毎日新聞が28、29両日に実施した全国世論調査で、学校法人「森友学園」と「加計学園」をめぐる安倍晋三首相や政府のこれまでの説明に「納得していない」と答えた人が75%に上った。「納得している」は14%だった。森友・加計問題で安倍首相に「責任はある」は61%と、6月の前回調査(60%)とほぼ変わらず、「責任はない」は26%(前回24%)。

『森友・加計「納得せず」75% 「死刑制度存続」59%』毎日新聞2018年7月30日

https://mainichi.jp/articles/20180730/ddm/002/010/072000c

今書いてきた内容というのはソース元により誤差はあるものの大元は関わりません。

政権寄りとも言われる読売新聞でも森友問題は国民の納得感が高まっていないという調査結果を出しています。

https://www.yomiuri.co.jp/feature/opinion/koumoku/20180402-OYT8T50088.html

 

こういった世論の「不信」が各所で示されているにも関わらず、安倍政権は一切何も世論対策を打とうとしません。

 

他にもここには引用していませんが、安保法案や消費税増税、防衛省日報隠蔽、厚労省のデータ捏造などについても批判的な世論調査が多数ありました。ですが、それぞれ安倍政権は何も対応しません。

 

これは明らかにこれまでのファシズムともポピュリストとも異なるとと思いませんか。

 

その違いは小泉氏や橋下徹氏、小池百合子氏などと比べても一目瞭然です。

小泉氏や橋下氏、小池氏は個人的には政治家としては嫌いですが、安倍政権との明確な違いとしてあくまでこの人たちはポピュリストではありました。

 

権力の維持を持続的なものとするために国民との接点を非常に重視していたのです。

そういう意味で、この3名はあくまで二十世紀ファシズムの教えに忠実だったのです。

 だから偉大な目標を持つ運動は、幅広く民衆と関係を失わないよう、几帳面すぎるほど努力しなければならない。

 どの問題もまず第一にこの観点から吟味し、そしてこの方向に決定を下さなければならない。

 それは、大衆へ影響を及ぼす能力を減少し、あるいは弱くするだけであるかもしれないものをすべて避けなければならない。それも「民衆扇動的」理由からでなく、おおぜいの民衆の強力な力なくしては、偉大な理念もそれがどんな崇高で、高遠に見えても、実現することができない。という簡単な認識からである。

 きびしい現実のみが、目標への道を決定せねばならない。

『我が闘争』アドルフ・ヒトラー(1973)角川文庫

 

しかし繰り返しになりますが、安倍政権はナチスなどとは明らかに異なる光景を見せてくれているのです。

 

全く一般大衆に媚びないのです。

記者会見が嫌ならしないし、答えたくなければ答えなくてもいいという対応です。

 

どうもこれは日本がもう一段階下に降りたことを示していませんか。

権力者であるために必要な要件にもはやポピュリズムさえも必要でなくなったのです。

 

*当初は安倍政権もポピュリズム的政策や発言は取っていましたが、徐々に時を追うごとにそれが見られなくなってきているという話ですのでご注意ください。

安倍政権が示す成果2ー権力の行使に責任や義務も不要ー

さて、続いての安倍政権の成果ですが、今後の統治者にとって素晴らしい教科書を残しました。それは権力の行使にあたって責任を一切取る必要がないということです。

 

権力者にとってこれほどありがたいこともありません。

安倍政権は昨年だけでも素晴らしい成果を残しました。

いくつか例を紹介しましょう。

 

一つ目は本ブログではなんども紹介してきましたが、森友問題です。

いずれも詳細は割愛しますがあの事件は「公文書を改ざんしても処分されるどころか関係者は留任するかその働き次第では昇進さえできる」という先例を作りました。

権力者は都合が悪いと思えば部下に汚い仕事をさせ証拠を隠蔽させられるのです。

 

二つ目は加計学園です。

「「記憶の限りでは」とつければ適当な発言や嘘をついたことが放免される」という先例を作りました。

我が国では補助金詐取をしても「記憶にない」とのらりくらりかわせばそのうち逃げ切れるのです。

 

三つ目は働き方改革関連法案と入管法改正です。

「法案提出の根拠となるデータを捏造しても問題ないし、仮にバレてもそのまま居直っても大丈夫」という先例を作りました。

 

四つ目は安保法案です。

「これまでの憲法解釈から180度変わる憲法解釈をなんの論理的整合性をも説明することなく押し通せる」という先例を作っています。

 

五つ目はTPPです。

「選挙前と言っていたことを権力の座に着けばなんの前触れもなく翻しても構わない」という先例となりました。

 

他にも山ほどあります。

何れにしてもこれからの権力者にとって安倍政権は非常にいい教材になることでしょう。

圧倒的成果です。安倍政権はこれまで「底」だと思っていたところぶち抜いてくれたのです。

安倍政権が示す成果3ーエリート層も国民のために動かないー

最後の成果です。

これは今に始まったことでもないのでしょうけども、安倍政権の大きな成果としてやはりロビイストに御用学者、そしてよいしょライターの存在が権力維持のためにどれほど重要だったかということを教えてくれたことを挙げないわけにはいきません。

 

ここ5年間は民主党政権時代と比べ物にならないくらいこの点はひどかったですね。

具体的には、経団連や経済財政諮問会議、国家戦略特区に所属する民間議員などはもうどこまで胡散臭くなれば気がすむのかと言いたくなるほどに自らもしくは自らが所属する会社へ利益誘導を繰り返していました。

 

また、アベノミクスが素晴らしいと壊れたオルゴールのように言い続ける経済エコノミストも政権発足時に山ほど現れました。今これらのエコノミストの著書を読むと何かの冗談かと思いたくなるほどにひどいものがあります。

 

 

まあこれらの人への批判は本題から逸れますので、これくらいにしましょう。

こう言ったことは過去にもあったでしょうし。

 

それではなぜ今改めてこのことを取り上げているのかと言いますと、安倍政権においては公的領域におけるエリート層である役人や政治家だけでなく、私的領域における会社経営者や経済エコノミスト、評論家など双方のエリート層が腐敗を極めたというところを指摘したかったからです。

 

 

そして、安倍政権は知識層がこの二方向から腐り始めるともう手の施しようがないということを教えてくれたとも言えます。

もういよいよ詰みでしょう。

 

平時は、その時々でどちらかが腐っていてもどちらかが補完するという形で「抑止」が効いてきました。

しかしながら、今やそのようなブレーキ効果は望むべくもありません。

 

 

「永遠腐敗」という方向にしか歩く道がないのです。

 

もちろんこれらの責任は誰にあるかと言いますと、「安倍さんの他に選択肢がない」というテンプレにしがみ続け自民党を野放しにし続ける人にあるのですけどね。

 

畢竟するに安倍政権の成果を導いているのは他ならぬ国民の多くが何をやっても関心を持たないという現象に尽きるのでしょうね。

 

こくち

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