フォローする

8月8日より著書を書店にて発売中

保守について

「保守」、「リベラル」、「右」、「左」これらの意味について

更新日:

  • 保守派は自民党かもしくは希望の党どちらに投票するのでしょうか。
  • 枝野幸男氏がリベラル新党「立憲民主党」を立ち上げ
  • 安倍総理を保守は支えるのか

 

さて衆議院の解散が決まりました。

各種メディアにおいてどこの政党が勝つのかや個々の政党の政策などを報道しています。

報道量は通常の数倍はあるなと改めて感じます。賑わってますよね。

 

 

普段政治に関心がない人も選挙が近づくとさすがに興味も高まるのではないでしょうか。

 

 

さて、選挙報道などによく出てくる単語として「保守」や「リベラル」という言葉だったり「右」や「左」という言葉があります。

この言葉はテレビの政治部の記者やビジネス界のエリートなどもよく使っており政治を理解する上では必須のキーワードのようにも見えます。

 

「安倍総理が保守で民進党がリベラル」と言われると、「へー安倍総理は保守なんだ、そして民進党はリベラルなんだ」と考えてしまうのではないでしょうか。

 

 

ただ、そう理解した上で、、結局「保守」ってなに?という人は少なくないのではないでしょうか。

今日は、このような最近政治談義で使われる「保守」「リベラル」「右」「左」という言葉の意味について私なりの持論を書かせていただきます。

 

■目次

「保守」「リベラル」「右」「左」というカテゴリーの意味
「安倍は保守」がそもそもおかしい
正統派保守に今こそ学びたい

■「保守」「リベラル」「右」「左」というカテゴリーの意味

そもそも「保守」、「リベラル」「右」「左」という言葉の意味に関して、これを読んでいる方がわからないとしたらそれは「馬鹿」ということにはなりません。

 

むしろまっとうだというのが私の見解です。

政治に詳しいと言われる人が「安倍は保守」といった形で思考停止していることのほうがイかれているのです。

 

 

「経営コンサルタント」、「東大出身」、「〇〇新聞論説主幹」などと言われる人が意見を述べるとつい我々は萎縮しがちです。

しかしながら、わかりきった顔をした彼ら・彼女らはそれほど見識があるわけではないのです。

 

実は、今メディアが好んで使う「保守」、「リベラル」「右」「左」は何も意味をなしていないのです。

むしろ「保守」とメディアにカテゴライズされる人がTPPという主権放棄に参加表明し、「左翼」と呼ばれる人がTPPを断固反対しているのが今の日本なのです。意味がわからなくなって当然です。

 

目次にもどる

■「安倍は保守」がそもそもおかしい

日本で「保守」、「リベラル」「右」、「左」といった言葉が決定的におかしく使われるようになったのはやはり安倍政権以降です。

 

お偉いさんたちは、賢ければ賢いほど自分の意見に違和感があっても「面子」の方が重要になってきます。

それ故に、安倍総理がめちゃくちゃなことを言っていても「保守派」と言い続けるのです。

かれらは事実 も情報も必要としていなかった。かれらには「 理論」があり、その理論に合わないデータはすべて否定されるか無視されたのである。

ハンナ・アーレント. 暴力について――共和国の危機 (Kindle の位置No.671-672). (株)みすず書房. Kindle 版.

 

安倍総理がいかに「保守」と対極の言動や政策を行おうとも「安倍=保守」と一旦述べてしまった頭のいい人達は身動きが取れません。所詮は同じ人間ということですね。

 

逆に言えば、そんな人たちの意見になびくことがどれほど危険かは言うまでもありません。

 

冷静に考えて、安倍総理が保守ではない例は山のようにあります。例えば、以下のものはかなり決定的なものの一つです。

「憲法について、考え方の一つとして、いわば国家権力を縛るものだという考え方はありますが、しかし、それはかつて王権が絶対権力を持っていた時代の主流的な考え方であって、今まさに憲法というのは、日本という国の形、そして理想と未来を語るものではないか」

安倍総理答弁 平成二十六年二月三日衆議院予算委員会

まず、安倍総理は「憲法が国家権力を縛るもの」という考えは「王権時代に主流的な考え方」で(憲法とは)「理想と未来を語るもの」だと述べています。

 

これをどう思いますか。

私は中学レベルの公民の知識しかない人間ですが、幸い王権時代に立憲主義は成り立たないのはすぐに気付けました。

中学生でもわかるくらいイカレタことをいっているのが安倍総理だということも。

 

それと同時にどうやら日本人の「エリート」と呼ばれる人が基本的な憲法の知識もないということがわかります。

金儲けはうまいのかもしれませんが、やはり自分の専門外はその程度なのです。

 

 

「憲法が国家権力を縛るもの」というのはマグナカルタ以来、良くも悪くも近代国家(立憲主義国家)と名のつく国にとって主流的な考えです。

 

さて、参考までに「リベラル」「左翼」と叩かれている枝野幸男さんの憲法見解を確認しましょう。

近代国家では、公権力が何でも自由にできるわけではありません。あらかじめ定められた「憲法」という制約(ルール)の下でしか、権力を行使できない。そうした拘束をかけることによって、公権力の暴走を防ぐことが「立憲主義」です。これは民主主義と並ぶ近代国家の大原則です。

私はこう考える①枝野幸男

https://www.cataloghouse.co.jp/yomimono/140104/index1.html

どう考えてもマグナカルタ以降の近代立憲主義の流れをおさえているのは枝野さんの方ではないでしょうか。

ここで、私が「枝野を担いでいるバヨク」とネトウヨからの攻撃があるかもしれませんので、「極左」とも言われる共産党の志位委員長の見解も引用します。

・・・安倍政権による憲法違反の戦争法の強行という危険な動きが起こった。これに反対して、戦後かつてない市民運動がわき起こり、野党共闘が前進していることは日本の未来にとって大きな希望だ。共産党はこの選挙で2つの目標にチャレンジする。1つは野党と市民との共闘を成功させる。安保法制の廃止、立憲主義を取り戻す大義のもとに結束している。憲法を守るまっとうな政治を取り戻す。第2に共産党の躍進を勝ち取る。(東京・新宿)

『共産・志位委員長の第一声「立憲主義取り戻す」 』

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS22H19_S6A620C1EB1000/

 

「共産党がいっているから」とか「民進党が入っているから」とかそういったものこそ思考停止です。

 

「物事を疑え」とロジカルシンキングを煽ってるビジネス界わいの連中こそ物事を疑えてないという皮肉があるのです。

 

さて、「保守」、「リベラル」「右」「左」という言葉は少なくとも日本においてはもう何も意味をなしていないということがおわかりいただけたでしょうか。

 

ちなみにこれ対して予想される反論があります。

安倍総理を擁護する「自称保守系論壇人」は以下の3つの見解を語ります。

  • 北朝鮮や中国の情勢を考えると安保法案は最善とは言えないが次善ではないか?
  • 周辺の脅威に対して「憲法を守れ」と言っている奴は「頭がお花畑の左翼」
  • アメリカの押しつけ憲法をお前は守る気なのか!

 

上二つに関しては、いずれも自らを客観的状況を見て臨機応変に対応しているプラグマティックな人物だと言い張っている輩です。

そして、三つ目はネトウヨに好かれそうな煽りですね。

 

これらの発想こそ現実を見ていないお花畑なのです。冷静に考えてください。

「外圧があるから」という理由で国の最高法規がその時々の権力者が恣意的に改ざんできることを世の中の人々の多くが軽視しています。

だからこのような発言が出るのです。

 

北朝鮮の国家運営と何も変わりません。

 

だから、「現行憲法がいいか悪いか」「集団的自衛権が必要かどうか」は単なる論点ずらしなのです。

それらの問いのいずれが正しいにしても「正当な手続きを経ずに」やっていいなんてことは絶対にあってはならないのです。

 

 

目次にもどる

■正統派保守に今こそ学びたい

ですから今こそ原点回帰が政治の理解においては必要だと私は考えています。

 

つまり、正当と言われる「保守思想」を改めて読み直し、おかしくなったものの見方を戻す必要があるのです。

 

「安倍=保守=まとも」「枝野=民進党=左翼=バカ」という方程式をメディアも世論も前に倣えで使っています。

 

しかしながら、今はそもそもそれがおかしいのではないかと考えるタイミングとして間違いなくいい機会です。

 

まずはモンテスキューを読みましょう。

そして、エドマンドバークやトックビルを読みましょう。

 

なぜ彼らが保守思想の正統派と言われるのかわかるはずです。

そして、現在「保守」と言っている人間がいかにデタラメであるかもわかるはずです。

 

過去の世代から自由を受け継いだとする姿勢は、われわれの行動におのずから節度と尊厳をもたらす。地位であれ権利であれ、自分一代で獲得したものは、ほとんどが成り上りの傲慢さに取り憑かれて恥を晒すが、そんなみっともない真似をせずにすむわけだ。我が国の自由は、こうして高貴なものとなる。

『フランス革命の省察』エドマンド・バーク(2011) PHP研究所 Kindle版より

 

目次にもどる

 

こくち

【8月8日より書店にて絶賛発売中です】
記事を読んでよかったと思っていただけた方はシェアやブックマークいただけますと幸いです。ご意見ご批判等も歓迎しております。

-保守について

Copyright© 悲痛社 , 2019 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.