新型コロナウイルスもあってかここ最近建設が中断してた辺野古基地が再開となり、それを各種メディアが報じています。
辺野古建設を私はこれまで血税のブラックホールと読んだり、日本のサクラタファミリアと呼んだりしてきました。
これははっきり言えば、「何のメリットもないものに大金を突っ込んでいる」という安倍政権お決まりのものの中でもかなり上位に入ってくるものなのです。
本日はこの辺野古基地建設再開を受けて改めて問題点が何なのかを誰でもわかるように解説しました。この問題に是々非々はありません。完全にクソです。
内容は下記記事をアップデートしたものになります。
辺野古基地建設にメリットがないってマジ?
一般的な議論やディスカッションで何かを決める場合、賛成派と反対派に多くの人が「いい面と悪い面がある」と考える人が多いと思います。
そして、それゆえに「反対」を強固に主張する人がいれば、「いや。物事は是々非々で」とか「議論する気がないのはだめだよ」と考える人間がわらわらとわいてくるわけです。
こういうことを言う人は沖縄県が「反日左翼」「共産主義」「中国のスパイ」にのっとられていると思っていることも少なくありません。
しかし、こういった是々非々の議論は違法行為を厭わない集団と相対したときにも貫徹していては社会が亡びます。
「銀行強盗にも常にやる合理性があるはずだ~」とか言ってたらあほだと思うかと思いますが、それと同じです。
沖縄の人があれだけ強く反対し、自民党が選挙で負けまくるのには明確な理由があります。
辺野古基地建設には本当に本当にメリットがないからです。
その概要を話すと、まず普天間基地が住宅街にあり危ないよねというところから話が始まっています。
そこで、普天間基地を動かそうとなったわけですが、ただ撤去したり基地を廃止したりということにはなりませんでした。
その理由は辺野古基地建設に賛成の人の意見を聞けばわかりますが、「普天間基地をただ撤去するだけでは日本を守れない」というものです。
賛成派の理屈は基本的にこれだけで構成されており、「安全保障の観点から普天間の代わりに辺野古を代替施設として作るのは仕方ない」といった言い方にされても中身は同じなのです。
ここで私がかねがね紹介している幸徳秋水の考えを思い出してください。愛国心をあおるときにはろくでもないことがほとんどだと。
本ケースもそれに該当します。
どういうことかといえばこれは大嘘なのです。
言い換えれば「辺野古を作っても普天間が返ってくることが確約されていない」ということです。
「そんなわけないでしょ?」といいたくなる方が多いでしょう。私自身よくわかってない時は「安全保障のためだし仕方ないよな」とか思ったものです。
しかし、これが嘘なんです。
実際はどうなのかというと、血税を湯水のごとく投入し、自然を破壊し、軟弱地盤の上に基地を作ったとしても、普天間はそのままとなる可能性が高くアメリカ軍基地がもう一個増えるだけに終わる可能性が高いのです。
保守派こそ反対すべき理由
血税を湯水のように使い米軍基地をもう一個作るだけ。。。。
こんなあほみたいな状態なのに「沖縄は地政学上仕方ないのだから文句を言うな」とか言ってる自称保守が「リアリスト」としてもてはやされているのです。
しかし、リアリティに一番欠けているのはこの手の自称現実主義者で、経緯を見れば辺野古基地建設は詐欺だとすぐにわかります。
稲田朋美氏が防衛大臣の時の答弁を紹介しましょう。動画で見たい人は下記の動画をご覧ください。
担当の防衛大臣が正式に普天間基地が辺野古建設により無条件で返還されるわけではないことを述べてしまっています。
沖縄タイムズでは稲田氏の答弁について私と同じことを指摘しています。
・・・米国会計検査院の報告で辺野古新基地が固定翼機には滑走路が短すぎると指摘され、当時の稲田防衛大臣が、辺野古新基地が完成しても民間施設の使用改善等について米側との協議が整わなければ普天間飛行場は返還されないと答弁した・・・(黒字下線は引用者)
『翁長知事の記者会見、コメント全文 埋め立て承認撤回を表明』沖縄タイムズ 2018年7月27日 10:55
米軍側は辺野古基地は設備として役に立たたないので返還は約束できないという立場なのです。
これまで「辺野古は沖縄のためなんだから」と言い続けてた人や考え続けてきた人、無関心を決め込んできた人はDVやネグレクトをしているのと変わらないということをまずは認識しましょう。
物事は是々非々でというのを悪用する危険性
つまり、本件を仮に是々非々でというならば、せめて与党側が辺野古基地を作ることで普天間が返還するという魚拓をアメリカから取らないといけないのです。
そのうえで初めて普天間を除去するのでという「取引」が沖縄との間に成立するのです。
多くの人は自民党というブランドがこのくらいの最低限の仕事はできているだろうという風に考えていませんか?
しかし、いかに立派な会社でもそれを継いだ二代目や三代目が単なるボンボンだったら一瞬で会社がつぶれるのとおなじです。
今やってるのは「金返せるかわからないけど貸して」と言ってるのと同じで、普天間の撤去が怪しいのに辺野古をとりあえず作らせてくれ、あとでがんばるからという論法を使っているのです。
詐欺とか大嘘とかそういうのが全く言い過ぎではないということをお分かりいただけるのではないでしょうか?
自民党は移民政策や今回の予備費10兆円もそうですが、とりあえず白紙委任させて詳細は後で決めますということをずっと繰り返しています。
詐欺師や強盗にお金を預けたら危ないからやめましょう。。。というこの基本に忠実な防犯対策をとる必要がまずは我々にはあるでしょう。