フォローする

8月8日より著書を書店にて発売中

時事

緊急事態宣言延長後の日本はどうなるのか?

投稿日:

本日は五月一日です。GWが始まった人も多いかと思います。

しかしいつものGWとは異なる時間を過ごしている人がほとんどでしょう。

 

それは他でも緊急事態宣言が出て以降、多くの社会活動の自粛を余儀無くされているからに他なりません。

 

さてこの緊急事態宣言は5月6日のGW明けまでということが当初予定されていました。

 

しかしながら、本日のいくつかの報道から緊急事態宣言の延長はほぼほぼ間違いないという状況になりました。

1ヶ月程度とも言われていますが、今後日本はどうなるのかについて少し話します。

 

緊急事態宣言延長の経緯

改めてですが、政府は今週か来週の頭には緊急事態宣言の延長を発表する見込みです。

期間は1ヶ月で、全国一律という方針も堅持した状態で行われます。安倍首相と専門家会議の双方がこの方針で一致したと言われています。

 5月6日に期限を迎える新型コロナウイルスの緊急事態宣言。政府は、全都道府県を対象に延長する方針を固めました。
「医療現場、大変過酷な状況でございます。医療従事者の皆さまには大きな負担がかかっておりまして、依然厳しい状況は続いているのではないか」(安倍首相)

安倍総理は、感染の状況について“依然厳しい”という認識を示し、緊急事態宣言の延長を滲ませました。

政府の専門家会議は非公式会合で、“全国を対象に宣言を延長するべき”という考えでおおむね一致しています。

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3968341.html

菅官房長官はまだ含みを持たせていますがNHKを筆頭にメディアが歩調を合わせて「延長見込み」という言葉が踊っているのでほぼ間違いないありません。

 

さてこれを受けて多くの人にとって肉体的、精神的、経済的なダメージを与えるものだと思います。

 

ここで「全面解除しろ」というのが私の主張ではないですが、5月6日に解除されると思い自粛をしてきた人にとっては人生設計をも変えうる大きなものだということです。そしてそれは総じて悪い方にであり、これを「ラッキー」と捉えることなどほとんどの人にとっては難しいものだと思います。

神風頼みしか勝ち筋がないという絶望的状況

さて、今後この国が歩む道について書いていきたいのですが、端的にいってほぼほぼ絶望的な状況が加速するということは間違いないと思います。

こうのべられる大きな根拠があります。

それはこの緊急事態宣言延長に先立って昨日可決された補正予算案です。

 

我が国は租税国家・債務国家などいろいろ呼び方はありますが、中央政府の貨幣使用が社会活動の土台になっています。

それゆえに予算案を見ると国がこれからしようとしていることがわかり、我々自身の社会がどうなるかに対してある一定の見通しが立ちます。

 

改めてですが、この社会の基盤とも言える補正予算案からして絶望的なシナリオしかないのではないかというのが私の考えになります。

予算どりからしてまともに感染症対策もする気もなければ、経済活動を制限されている方への支援もなく、「自粛」という国民の協力自体が「感染症対策のメインどころ」になってしまっている点にあります。

 

3つにまとめるとするならば、政府の予算案から見える基本スタンスはこうです。

・手段が目的化する

・データがないので次の判断ができない

・困っている人を助けない

 

二つ目の「データがないので次の判断ができない」というところがそのほかの二つにも絡んでくるという意味で非常にまずいです。

日本はいろいろ言い訳をしながら諸外国の中で圧倒的に検査を行っていません。それは抗体検査やPCR検査いずれもです。

そして、検査をしていないから感染者が少ないだけなのに「感染者が少ない」「日本はうまくいっている」などと閣僚やその支持母体は言っているわけです。

 

もしかすると日本が民族的に文化的に慣習として行っていることが要因で本当に感染症がそれほど広がっていない可能性はあります。

そうであればまさしくそれは「神風」というべきものですが、今の日本の問題は「うまくいっているかいっていないか」のいずれもがわからないというところにあるのです。

 

だから、うまくいけば「たまたま」でしかなく、諸外国で感染者を一桁もしくは0に近づけた韓国や台湾のような政府が主導して「押さえ込んだ」というようなことは言えないのです。

 

しかも恐ろしいのが先に述べた補正予算案の中に世界的に行われている検査数を上げることで陽性者と非陽性者の隔離を行うということをするつもりがないということがわかっています。

コロナ関連の包括交付金でやるということを安倍首相や加藤厚労省は述べているのですが、この包括交付金は1490億円計上しているのもののPCRや抗体検査などをするための検査体制に充当できるのは極めて一部です。また、仮にこの金額を全て突っ込んでも検査数を十分に上げることはできないくらい少額です。

https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/20hosei/dl/20hosei.pdf

 

各国家はこの検査隔離をするために何兆円という予算を投入していますが、物事の優先順位がつけられない我が国の政府はこんなに少額な金額しか計上していないのです。

 

それゆえに、検査をしないことで「実態把握」が難しくなるため「いつ緊急事態宣言を解除するのか」を根拠を持って判断することができないのです。

今の検査数だと「感染経路不明」が多すぎるため、仮に減って0に近づいたとしても「本当に大丈夫なのか」という不安がよぎり、仮にそれで再爆発した場合に手の施しようがなくなるということです。

 

これから起きる3つのこと

さて、こんな絶望的な状況で何が起きるかについて少し話を進めます。

一言で言えば、「エリート層の醜悪さ」がこれからまだまだ見えてくるというものです。

 

ここでいうエリートというのは「頭の良さ」という意味ではありません。

 

社会的地位や社会的に特権的な権力を持っている人という文脈で述べています。

 

なので例えば義務教育レベルの知識がない安倍首相もエリートに分類されます。

 

 

その上でですが、このエリートたちが醜悪さを発揮すると今述べたわけですが、その醜悪さを構成するパッケージとして次の3つの項目がより加速すると私は考えています。

・敵を作り出して叩き、いじめをしたものが支持される

・混乱に乗じて利権をあさり始める(ショックドクトリン)

・「頑張ったけどダメだった」という見解が各所で出てくる

 

特に目立つのは一つ目で、ここでは文字数の関係上こちらを触れます。

 

敵を作り出しと言うのはすでにパチンコ店や公務員バッシングという形ですでに起きています。

 

 

おそらく今後「緊急事態宣言の再延長」を今回に限らず複数回続くとその権威自体が空洞化し、耐えきれなくなった事業者が営業を始めざるを得なくなるといったようなことが起きると思われます。

 

こう考える裏付けとしては、冒頭から触れている通り補正予算を見る限り営業自粛をできるような補償がないことが大きいでしょう。

 

しかし、知事たちはすでにパチンコ店の件で敵を作り上げて攻撃を仕掛けるという方法が人気取りの方法として非常に効果的かつ簡単な方法だということを認識しています。

 

 

それゆえに、次の敵を探して攻撃となる可能性は常に秘められています。

 

 

特に維新の会はこれまでこのやり方で勢力を拡大してきた政党で過去には文楽やそれこそ病床などを攻撃の対象として自らの人気取りのための養分として抑圧してきた。

 

 

もちろん未来を予想することはできないので、もしかすると日本人が持っている文化的なものや習慣的なものが本当にコロナの感染を抑える可能性はあります。しかしそれは「神頼み」であり、政府として機能不全である中、たまたま助かっただけとなります。

 

たまたまにすがるしかなくなるという日本国家の醜態をこのまま見届けることになるというのは残念ですが、現状はそうとしか言えないでしょう。

ぜひ補正予算に関わる質疑や資料を見てみてください。

 

 

 

読書会を大阪とスカイプで開催しています。

-時事

Copyright© 悲痛社 , 2023 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.