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人生について 読書会

人生を楽しくするために押さえて起きたい1つのこと

更新日:

人生を楽しく生きたい

 

おそらく人間として生まれたからには全ての人がそう考えるのではないでしょうか。

しかし現実においてほとんどの人が置かれている状況といえば、日々の生活の中では馬車馬の如く朝から晩まで働く日々ではないでしょうか。

 

 

厳しいノルマや社内での理不尽などポジションによるとは言え頑張って働いているにも関わらず、それをねぎらうどころか畳み掛けるような境遇に置かれる人も少なくありません。

 

そういう日々を過ごす中である時次の言葉を思い浮かべたことはありませんか?

 

「本当にこのままでいいのだろうか」と。

 

しかし、仕事にだけ追われてきたのに今更どう人生を楽しくすることができるだろうかとお考えの人もいるかもしれません。

そこで本日は、人生を楽しくするために知っておきたいことについて書きました。

人生を楽しくするために知っておきたいことー人間とは〇〇な動物ー

まず、人生を楽しくするためにあたって「人間」がどういう動物であるかということを踏まえた上で書いていこうと考えています。

 

思想哲学の世界では大きく2つの観点から人間というものを定義づけようとしてきました。一つが「経済的動物」とみなすもの。もう一つが「政治的動物」とみなすものです。

 

経済的動物

まずは「経済的動物」の方から見ましょう。

こちらは、諸説あるのですが、経済学の開祖ともいうべきアダム・スミスが打ち出しそれをマルクス資本主義などが引き継いだ考えと言われています。

 

これは端的にいえば読んで字の如く人間が経済活動をするために生きているということを意図するものです。

 

人間をホモエコノミクスという視点で捉えるにはある前提が必要になります。

それは、人間が経済合理性というものを何よりも優先し行動をとるということです。

 

私的利害や損得勘定と言ってもいいでしょう。

何れにしても人間というのは何にも増して餓死しては話になりませんから、その動物的本能に基づき私的利害を最優先し行動する経済人なのであるということですね。

 

これは意識されているかどうかはわかりませんが、冒頭に挙げた馬車馬のように働く現代労働者についてある面から説明したものではないでしょうか?

 

ということは人生を楽しくするために障害になっているのはこのホモエコノミクスという人間観である可能性があるのです。

 

政治的動物

思想哲学の歴史においてはホモエコノミクスではない人間観というのがあります。

 

それがもう一つの政治的動物(ホモポリティクス)というものです。

「政治」というと「政治家」をイメージする方が多いでしょう。

 

 

それゆえに、「私は政治家ではないから政治とは無関係だ」と考えがちです。

 

しかしながら、これはおそらくアリストテレスが言い出したとされいますが、全ての人間はホモポリティクスだというのです。

 

 

ここでいう「政治」というのは国会議員になって国会議事堂に行って議論することとイコールではないのです。

 

 

もちろんそれらも「政治」の一つですが、広義の意味での「政治」とは「自由」を追求するためのものだと思想家のハンナ・アーレントは著書の中で述べています。(『政治の約束』)

 

ここでいう「自由」とはもちろん「やりたい放題やる」「奴隷状態から解放される」と行った消極的なものや暴力的なものではありません。

 

他者との関わり合いを通じて相互承認をなし得ることを意味するのです。

 

人生を楽しくするためにすべきこと

他者との交わりを通して「自由」を実感できることに着目することが人間にとって人生を楽しくするために重要ではないかというのが本記事の問題提起になります。

 

これはウェンディ・ブラウンという人が述べていることなのですが、今や人間はほとんどがホモエコノミクスになってしまい、損得個人や私的利害を追求するだけの動物になりつつあります。

 

そう行った中で昔の人に見られたようなホモポリティクスとしての側面を取り戻そうではないかというわけですね。

 

 

これはいうは易しですが、行うは難しというものの典型です。

なぜなら、明日から会社を辞めてホモポリティクスになると言ったところで「無責任なことを言うなバカ」と周囲や家族に怒られて終わりだからです。

 

ホモエコノミクスとして適応することが容易になっている社会構造になっている中でそのような行為は社会から疎外されむしろ人生を苦痛なものとする可能性すらあります。

 

そうはいっても政治的動物になるために他者と議論をする場を追い求めるということを忘れないでもらいたいと私は考えています。

 

できれば、職業に関わる人でない方がいいかもしれません。

なぜなら、職業において関わる人は自らの私的利害が人間関係に混入する可能性があるからです。

 

あくまで私的利害がない人間関係においての方がホモポリティクスとして人生を楽しくするために良いでしょう。

人生を楽しくするために読んでほしい1冊

今回のホモエコノミクスとホモポリティクスという対照比較はアーレントの『人間の条件』という本において記されています。この本は是非読んでいただきたいものです。

 

労働という行為にのみ人生を費やしてしまう現代人と対照的に古代ギリシアのポリスという言論の場を取り上げるアーレントは今まさにここまで私が書いてきたことを大枠として述べています。

 

彼女の凄みは「ホモエコノミクス化する社会の悲惨さ」について私がここまで書いたものが全く足りないほどに充実した説明を与えてくれています。

 

本記事により、人間というものがどういうものなのか、今なぜ人間がホモエコノミクス化しているのか、そういったことに興味を持ってもらった方は是非一度書店にて手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

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