保守について

自民党が保守系政党だと未だに信じている人への忠告

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自民党の横暴が止まりません。

安倍政権が誕生していくつあるでしょうか。

自民党は今や多くの国民にとってデメリットだらけの法律を嘘やデマ、捏造をくりかえしながら可決していく政党になりました。

  • 移民政策
  • 消費税増税
  • 法人税減税
  • 水道事業民営化画策
  • 高度プロフェッショナル制度の可決
  • TPPによる農業団体の切り捨て
  • 円安誘導
  • 社会保障の縮小
  • 安法法案の強行採決
  • TAGとごまかしながら韓国などが苦しんだFTAの締結を画策

自民党は今やクーデターを起こしていると言っても良いくらい急進的な変革政党と言えます。

誤解を恐れずに言えば真性の左翼ですね。

 

 

しかしながら我が国世論はどうでしょうか。

それでもなお自民党が「保守政党だ」と考えている人が多いですね。

 

 

そこで今日は自民党を未だに保守系政党と見なしてしまっている方向けに自民党が全くもって保守政党ではないということに気づいていただけるような記事を書かせていただきました。

 

野党や朝日新聞が左翼だから自民党は保守政党という思考停止

未だに自民党を「保守政党」と信じてやまない人がよく言っている発言を手始めに列挙しましょう。

  • 野党がだらしないので、自民党以外に選択肢がない
  • 朝日新聞はフェイクニュースばかりで、安倍さんはそれとよく戦っている
  • 確かに安倍さんは完璧ではないかもしれないが、共産党に政権を渡せば共産主義国家になる

 

このような言葉が示しているのは、多くの自民党支持層がレッテルに流されているということです。

一見リアリストとして「妥協的だが最善の選択をしている」というのを装っていますが、実態は単なる思考停止だと言わせてください。

 

自民党支持層の少なくない人が個別具体的に何を言っているかやどういうことを提案しているかということを吟味していません。

端的に言えば脊髄反射的に冒頭に挙げたような反応をしてしまっているのです。

(かくいう私も2013年くらいまでは民主党よりはマシだろとか思ってました)

 

実は、このレッテルをフル活用しているのが他でもない安倍晋三という政治家だったりします。

 

自分に敵対する勢力を「左翼」だと言っています。

 

さて、こういうレッテルに流されることなく原点に立ち返ることを自民党支持層の方に強くお勧めします。

 

「保守」とは何か。「左翼」とは何かを冷静に考えてみることから始めてみてください。

 

 

ここでは少しだけ導線を私の方でひかせていただきます。

まず、「保守」という言葉は国によって異なったり、同じ国の中でもなかなか一つに収斂しない傾向がありますので、「左翼」という言葉の方から理解を進めてみましょう。(福田恆存も保守はイデオロギーではないと言ってますしね。)

 

 

「左翼」という言葉はある一定のコンセンサスの取れた定義があります。

一般的に、「左翼」というのは「革新政党」を指します。

 

辞書では下記のように書かれています。

急進主義的な傾向をもつ思想や運動をいう。フランス革命期の国民議会議場で,議長席から左側位置急進派 (ジャコバン党) が議席を設けたところに由来する。左翼思想の特徴は現実変革の可能性に対して楽観主義的な立場を表明することにある

https://kotobank.jp/word/%E5%B7%A6%E7%BF%BC-69884

フランス革命を先導したジャコバン派が議長席から見て左側に位置したことから革新政党を「左翼」と呼ぶようになったようです。

 

当時ジャコバン派はいわゆる「がらがらぽん」をした集団で、王室を解体することを手始めに既存の秩序をほぼ全てひっくり返しました。(現在もフランスには王室がありません)

 

そしてこの政治勢力による統治とは言い難い独裁(恐怖政治)が始まったわけです。

 

 

 

ところで、「左翼」という政治的立場をとる人はなぜ現状の変更にここまで熱心なのでしょうか。

これを考えると「左翼」の正体が見えてくるとともに「保守」が何かも見えてきます。

 

 

結論から言いますと、「左翼」思想は前提に「変化」事態に非常に楽観的な立場をとる傾向があります。(ジャコバン派だけでなくマルクス主義などもそうです)

 

少し難しい言い方をすると「左翼は人間の理性に多大な信頼を置いている」と言っても良いでしょう。

 

 

さて、自民党の話に戻します。

冒頭に挙げた政策を見るだけでもお分かりいただけるかと思いますが、自民党は現状の変更に非常に熱心です。

革新を重要視する左翼政党だと言って良いでしょう。

 

 

次々と今まで誰も手をつけなかったことを急進的に行っています。

移民政策はもちろんそれ以外にも関税自主権や治外法権を放棄する急進的な構造改革のTPPなど例はいくらでもあげられます。

 

 

 

実は、何を隠そう安倍首相の頭には「保守」ではなく常に「改革」の2文字があることがわかる方法があります。

 

 

それは安倍首相の「施政方針演説」を聞く(読む)ことです。

 

直近3回の施政方針演説で「改革」「革命」「変える」「抜本」という言葉をこれでもかと連呼しており何かを守ろうという気概など微塵も見えません。

 

 

「改革」7回 「革命」2回 「変える」3回(*ピンチをチャンスにという文脈のみ)「抜本」1回

平成30年1月22日
第百九十六回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説

https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement2/20180122siseihousin.html

「改革」19回 「抜本」3回

平成30年10月24日
第百九十七回国会における安倍内閣総理大臣所信表明演説

https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement2/20181024shoshinhyomei.html

「改革」9回「革命」7回「抜本」2回

平成29年11月17日
第百九十五回国会における安倍内閣総理大臣所信表明演説

https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement2/20171117shoshinhyomei.html

 

 

この演説を見て安倍首相が強く出ている思想は明快でしょう。

現状の変更が国に前進をもたらすという変化に対して楽観的な左翼イデオロギーです。

 

 

日本の保守観に対置するのが自民党

自民党が「左翼」だとわかった上で二度と流されない意味でも、続いては「保守とは何か」というのを確認しましょう。

 

あらかじめ断らせていただきますが、先に述べた通り「保守」というのは国によっても異なりますし、国の中でも意見が分かれます。

ですから、私がこれから書くことはあくまで参考程度に読んでください。

 

 

まずあえて「保守」という考えの一つの始源をあげます。

それは、先のフランス革命の時にその革命をデタラメなものだとこき下ろしたエドマンド・バークの考えです。

 

 

バークは「人間理性を猛進し、現状の変更を楽観視する」考えとは正反対に、「人間理性の限界を認識し、これまで残されてきたものを最大限尊重する」という立場をとったイギリスの政治家です。

 

 

この立場からこれまであるものを尊重しないジャコバン派に怒りを持っていました。

それをまとめたのが『フランス革命の省察』という著書です。

 

この著書は今日においてもなお「保守の聖典」の一番手として世界中で読まれています。

詳細はここでは割愛しますが、興味のある方は読んでみてください。

 

 

このバークの考えには日本人も例外ではなく多くの「保守派」と言われる論壇の人が影響を受けました。

ですので、日本の「保守」観にもバークの考えは色濃く反映されています。

そのバークの考えとはもちろん「人間理性の限界を自己認識し、自分の感じ取れない何かを最大限尊重するということ」です。

 

 

 

一方で注意点を少しだけ。

「保守」は国ごとに異なりまると繰り返し述べています通り、バークの思想全てが日本型の「保守」と完全一致するわけではありません。

 

 

バークはカール・ポラニーが『大転換』などで指摘した通り経済における態度はかなり自由放任主義で、政府の積極的な介入に否定的な立場をとっていました。(*この辺りはバークの影響を受けているハーバード・スペンサーなどからも読み取れます。)

 

 

この経済への考えは結構日本の思想とは正反対です。

 

 

日本における「保守」的な経済政策は「自由放任」ではなく「経世済民」という言葉をキーワードに政治の積極介入をある程度正当化しています。

 

「経世済民」とは「世を治め民を救うこと」を指しますが、多くの経営者や執政官に影響を与えました。

 

具体的には学校に銅像があることでおなじみの二宮尊徳(金次郎)や荻生徂徠を始め近代以降でいうと渋沢栄一、松下幸之助、稲盛和夫などに非常に色濃く現れています。(官民問わないということ)

 

今も与沢翼のようなタイプの人は日本では嫌われる傾向にあるのはこの思想的伝統に反するからというのが私の考えですね。

 

 

 

前置きが長くなりましたが、言いたいことは一つです。

世を収め民を救うために行う経済政策が日本において「保守」を名乗る勢力が行うべきだということです。

 

 

もちろんですがここに自民党は全く合致しません。

 

租税政策がいい例でしょう。

 

法人税を減税しつつ消費税を増やすというのは全くもって逆です。

金持ちを優遇し、民を苦しめるという経世済民とは対極に位置する経済政策です。(経済政策と呼ぶに値しないですが)

 

 

その他にもこっそりと削り続けている各種社会保障政策もやはりその動きが苦しむ人を助けていこうという思想とは対極にあります。

逆に自民党が「保守的」な経済政策をここ最近でとったかと言われてすぐにあげられるものがあまり私にはありません。。。

 

 

*余談

前置きが長かったですが、どちらかというと「リベラル」と呼ばれる考え方が日本の経済政策においては「保守」であるということです。これはよく誤解されるのですが、「保守」と「リベラル」は対極に位置しないのです。

 

 

自民党は保守ではない

最後にまとめを少し。

 

大事なことなので九官鳥のように繰り返しますが、自民党は保守政党ではありません。

こう考えてまずはいろいろな政策などを見ていってください。まさにそうだと気づいていただけるはずです。

 

 

確かにかつては自民党にも「経世済民」という文脈で合致するような保守的な政策や地元の声を吸い上げる政治家はいました。

しかしながら、今は自民党の保守系勢力は一掃されました。

既存の秩序を手当たり次第に解体していくことは朝飯前で、金持ちに便宜を図ることはしても民衆にとっていいことは何一つと言ってもいいほどしていません。

 

ジャコバン派に近しい急進的な左翼政党になっています。

 

 

 

いやいやそれでも。。。。。。「野党が左翼で自民党は保守」

 

その先入観から抜けられない人にもう一つだけ最後に強く訴えたいことがあります。

 

それは、あなたがしがみついている「自民党」と今の「自民党」は全く別物だということです。

言い換えれば今の自民党盲信者は「自民党」という長きにわたって我が国の政治を担ってきた政治団体の「ブランド」にしがみついているということです。

 

 

しかしながら、歴史が示すようにヒトラーは世界で最も民主的と言われたワイマール憲法を骨抜きにし、スターリンもソ連をいつでも潰せたのにあえて残し自らに都合のいいように運用しました。看板と中身が違うことはよくあるのです。

 

今の自民党はまさにそれで看板としてのブランドは残しつつ中身は完全に別物の何かになっています。

 

一人でも多くの人が自民党を既存の秩序を破壊するクーデター政党だと判断しなければいよいよ危険水域であると言わせてください。

自民党以外の勢力が全て保守党に見えるくらい今の自民党は急進的な左翼政党なのです。

 

このような時代にあってはあえて共産党のいうことを聞いてみるというのも一つの方法です。

 

 

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