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時事

大阪万博2025が決定したが喜んでいいのか?

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本日11月24日はあるニュースで持ちきりでした。

 

それはもちろん大阪万博が2025年に開催されることが正式に決定されたというニュースです。

新聞もどの大手もトップで大阪万博の決定を報じ、テレビのワイドショーもこの話題で持ちきりでした。

 

おそらく、この話題だけで1週間ほどはテレビは盛り上がれるような気がします。

 

オリンピックに続き万博まで日本で見れるなんて暗いニュースが多い日本にとってきっといいニュースだという誤認識をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

 

しかしながら、この2025年に開催されることになった大阪万博ですが、喜んでいいものなのか極めて怪しいのです。

本日はこの大阪万博が喜べるものなのかについて私の考察を書きました。

 

大阪万博2025はカジノ招致に向けたブラフ

大阪万博が2025年開催されることが決まることで多くの国民が喜んでいることでしょう。

しかしながら、この大阪万博の招致を誰よりも喜んでいるのはカジノ業者です。

 

なぜかと言いますと、2018年の6月時点で可決されたカジノ誘致も含めた通称IR法案(https://mainichi.jp/articles/20180619/k00/00e/010/288000c)は、国会で可決されたもののこれを実際に実行するにあたりインフラ面で大きな課題を抱えていたためです。

 

インフラ面というのは、平たく言いますと、大阪がカジノも含めた統合リゾート施設を作ろうと考えている場所は非常にアクセスが悪いということです。アクセスが悪いところに作ってはいくらいい施設があっても採算が見込めません。

 

ただ、そのインフラ整備にあたっては540億円もかかると言われており、これはもちろん大阪府で負担するのは難しい状況でした。

 

大阪府としては、カジノも含めた統合リゾート開発業者にその一部を肩代わりさせるという形で手を打とうと考えたわけですが、招致候補の企業は強く反発をしていました。

インフラがなければ統合型リゾートは作れないと暗に下記の記事で当該企業は述べています。

大阪がIR開発候補地に用意している夢洲の交通インフラ整備の費用分担についての摩擦が報じられている。大阪府市は、大阪メトロ(地下鉄)の延伸と夢洲新駅の建設費に約540億円かかるとし、そのうちの約200億円をIR開発運営事業者に負担させたい思惑だ。

これに対して、最有力大手IR企業のラスベガスサンズ社は「開発資金には限界があるため公共インフラは公費でまかなわれるべき」と牽制した。

http://ucra.jp/ir-information/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%A4%A2%E6%B4%B2ir%E6%A7%8B%E6%83%B3%E3%80%81%E4%BA%A4%E9%80%9A%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%A9%E6%95%B4%E5%82%99%E3%81%AE%E5%88%86%E6%8B%85%E3%81%AB%E8%AA%B2%E9%A1%8C/

ここでカジノ業者は「公費でなんとかやってくれ」と言ってるわけですが、大阪府が財政的に厳しいですからはいはいとは言えず、このままではカジノ誘致はお釈迦になります。

 

その中で大阪府もカジノ業者も期待しているのが国による費用負担ですね。

 

 

しかしながら、反対が根強い世論に「カジノ業者がカジノを作るので公費でそのインフラを整備したい」などという説明は通用しません。

おそらくそんなことがあからさまに行われれば次の選挙が危ない。

 

 

そこで、この壁を突破するための口実が今回開催が決定した大阪万博2025なのです。

 

「カジノを作るから公費でインフラを」と言われると抵抗がある我々も「大阪万博があるからインフラ投資をさせてくれ」といえば「そうかそれなら仕方ないな」と思ってしまうのではないでしょうか。

 

実際、赤旗の記事においても同じことが言及されています。

 

この記事ではカジノへの反対派根強い世論も万博には賛成の立場をとる傾向にあるということが読売の調査を引用しつつ言及されています。

昨年秋の「読売」の府民世論調査では、大阪万博賛成59%、カジノを含むIR反対52%です。万博とカジノを結びつけることの矛盾の表れです。立候補の届け出では「カジノ」に言及していません。本音を隠し支持を得ようという姑息(こそく)なやり方です。

『大阪「カジノ万博」賭博では輝く未来は描けない』 赤旗電子版 2017年4月29日

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-04-29/2017042901_05_1.html

 

この話を「陰謀論」で片付けてしまう方もいるかもしれません。

 

しかしながら、陰謀にしては随分といろいろなことが重なりすぎているのです。

その一つになぜか大阪万博2025のオフィシャルサポーターに「たまたま」カジノ業者が複数名を連ねているのです。

 

具体的にはシーザーズ・エンターテインメントにトランプ大統領の大スポンサーとして著名な方が会長を務めるLas Vegas Sands Corpが下記の公式サイトにきっちりと名を連ねています。下記を参照ください。

https://www.expo2025-osaka-japan.jp/sponsor/

 

 

営利企業がスポンサーになるのは慈善行為などではありません。

その支出に見合う見返りが期待できるからです。

 

カジノ招致業者にとっての見返りとは万博が成功することなどではなくできたカジノが儲かることに決まっています。

 

大阪万博2025はその可能性を高めてくれる突破口であるというのがカジノ業者の考えなのでしょう。

その考えに沿うように自民党及び大阪維新の会は話を進めています。

 

 

ここの内容を一言でまとめます。

諸々の事象が指し示しているのは、自民党と大阪維新の会が熱中するカジノ業者の誘致にあたり最大の障壁がインフラ面な訳ですが、それを世論の反発を押さえつつ進めるために利用されているのが大阪万博であるということです。

 

大阪万博2025は大阪都構想再投票の口実にもしかねない

大阪万博2025は水戸黄門の印籠のごとくこれから様々な利権誘導の大義名分に使われると言うのを私は危惧しています。

その一つに私は大阪都構想実現に向けた動きが再始動することが挙げられます。

 

私の嫌な予感を後押しするように橋下元大阪市長が朝日の11月24日付の取材に対して改めて大阪都構想の必要性を訴えていました。

2025年大阪万博の開催決定をめぐり、誘致構想の旗を振ってきた前大阪市長橋下徹氏が24日、読売テレビの報道番組に出演した。橋下氏は「大阪が今勢いづいてきている」などと強調。今回の誘致活動の結果と関連させつつ、自身の持論である大阪都構想の必要性を改めて訴えた。

https://www.asahi.com/articles/ASLCS3GM3LCSPTIL00D.html

橋下氏によれば大阪万博2025の誘致に成功したのは他でもない大阪市と大阪府の協働があったからだと記事内では述べられています。

そういう意味では、将来にわたって考えると大阪都構想がやはり必要だという橋下氏は述べます。

 

大阪万博が2025年にあるのだからそれに向けた体制づくりとして大阪都構想は必要だということをおそらくこれから大阪維新の会は述べることでしょう。

 

この私の考えの背景には大阪維新の会自体が大阪都構想自体をアイデンティティとしているところがあり、これを実現することより上に来る目的はないということが挙げられます。住民投票で否決されたこともあり流石にホームページから「大阪都構想」という文言は消えましたが、公式ホームページでは怨念のごとく府と市の二重行政を解消したいということが書かれています。(http://oneosaka.jp/about/

 

 

しかしながら、ご存知ない方のために振り返りますと大阪都構想というのは詐欺です。

明々白々な詐欺行為を公共の電波を使って行なっていました。

 

これについて書き始めると文字量が多くなるのと本題からそれるので簡潔に説明します。

橋下氏は、当初大阪都構想で二重行政を解消すれば「4000億円」の経済効果があると断言していました。

それが都構想をやる上での「最低ライン」という発言も飛び出したことはネットを調べれば出てきます。

 

 

しかしながら、大阪市の再度の財政効果試算で976億円に激減しました。

この数値は反対派が恣意的に算出したものではありません。

 

むしろこの976億円すら課題な試算結果だとこの後すぐにバレるのです。

 

具体的には都構想とは全く関係の無いものが都構想の成果試算に盛り込まれていたのです。(大阪地下鉄の民営化や敬老バスなどの市独自で実施している市民サービス削減など)

 

紆余曲折あり最終的には最も低い試算では1億円、高く見積もったものでも155億円にまで縮小しました。

4000億円と言われた効果額は、具体的な計算とそれに対する批判が繰り返される内に徐々に減少し、府市が主張する金額ですら25分の1の155億にまで縮小し、かつ、議会答弁を通してさらにそれが縮小し、最も低いケースでは実に4000分の一の1億円にまで縮小していったのである。

『「都構想」で大阪はダメになる』 2015年3月17日  藤井聡

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/42509?page=2

上にあるのは反対派の急先鋒とも言われた藤井聡氏のコラムのため受け入れがたい方もおられるかもしれませんが、大阪府市が主張した金額も載せている同氏の説明は至極丁寧で真っ当なものです。

むしろ不誠実なのは橋下氏も含めた大阪維新の会で当初の4000億円の財政効果が粉飾だったことに他なりません。

 

しかもプラスどころか二重行政解消にあたって発生するコストがこの生み出される額をはるかに上回るとも言われており、何のメリットもない政策と言っても過言ではないのが大阪都構想なのです。

さらに言うなら、年間1億円の財政効果という数字すら、「怪しい」のではないかとも指摘されている。そもそも、都構想に移行すれば、様々な追加コストがかかる。それについては、しばしば初期投資は680億円、ランニングコストの増分は年20億円程度と試算されているが、これらを考えれば黒字どころか「赤字」になるのではないか、とも指摘されている。実際、平成26年10月17日の府議会では、都構想とは必ずしも関係の無い項目を除外し、かつ特別区設置のためのコストの増分を考えれば、年間平均13億円の「赤字」が産み出されてしまう(17年累計で226億円)のではないかとも指摘されている(毎日新聞、2014年10月17日)。

『「都構想」で大阪はダメになる』 2015年3月17日  藤井聡

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/42509?page=2

 

 

大阪万博の話から少し話がそれましたが、この説明を通して言いたいことは一つです。

大阪都構想という何のメリットもない詐欺的施策が大阪万博が2025年に招致が決まったことを口実に再び沸騰しかねないということです。

 

 

*二重行政が解消されるのになぜコストが増えるのかという考えをお持ちの方がおられると思うので補足しますと、大阪都構想は解体した大阪市の後に複数の特別区を作るというものなのですが、特別区をたくさん作るというのはこれまで大阪市が一括で担うことで効率化していた行政業務の一部がそれぞれの特別区で独自に賄う必要性が出てくるからです。

 

憂慮されるべき一発屋に走る日本の行政

今回大阪万博2025が決まったことを諸手を挙げて喜べない理由について書いてきました。

ここでは字数の関係でカジノ業者への利益誘導を正当化する口実を例としてあげましたが、おそらく他にもたくさんあるでしょう。

 

例によって大阪市の行政事業を業務委託するなど蜜月関係にあるP社が東京オリンピック同様オフィシャルスポンサーに入っていますし、他にもあげたい企業名はいくつもあるくらいきな臭い銘柄が並んでいます。

 

字数も長くなったので最後に少しだけ。

 

一言で言えば発想が気に食わないんですよね。

安倍首相はオリンピックの時と同様に地域経済活性化に向けた「起爆剤」としての効果を大阪万博2025に期待しているようですが、、、

 国際博覧会の開催は、日本の魅力を世界に発信する絶好の機会でもあります。開催地のみならず、我が国を訪れる観光客が増大し、地域経済が活性化する「起爆剤」になると確信しています。

『大阪での万博開催決定 安倍首相がコメント』

http://news.livedoor.com/article/detail/15640348/

建設費含め当初予算を大幅に超過している東京オリンピックと同じ結果になるのではないでしょうか。

ギリシャやロンドンが負の遺産で苦しむ中で東京もまた大赤字確実のままオリンピックに突っ込むことはメディアの報道によって日に日に明らかになっています。

 

そこに畳み掛けるように大阪万博をやろうというのですから開いた口が塞がりません。

 

 

他にもこの手の考えには突っ込み出すとキリがありません。

そもそも大阪はインバウンドで日本一とも言えるほどの成長をすでに見せているし、それに伴う弊害が多数見られている中でさらに人を連れてきてどうするんだという話が一点。

 

カジノで有名なシンガポールよりカジノがない大阪の方がインバウンドで成功しているのに何故カジノがないとインバウンドの起爆剤にならないのかという話が二点。

 

そもそも「アベノミクス」なるものがうまくいっているはずなのに何故今更「起爆剤」がいるのかというのが三点。などなど

 

 

やばい状況で一発逆転を狙ってさらにドツボにハマるという「ギャンブル脳」が我が国では汚染していると感じざるを得ません。

着実にやるということを忘れ一発狙いでギャンブルに生活費を投じるイメージが最近の行政には散見されます。

 

そして借金で取り返すためにギャンブルをしさらに借金をするという悪循環。

 

 

「最悪」以外に言葉が見当たりません。

 

 

移民政策や水道事業民営化なども全て場当たり的だし、審議時間が異常に少ない。

目先の金儲けや利権あさりに走る日本が沈没するのは時間の問題かもしれませんね。

 

 

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