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おすすめできる本

【決定版】大学生のうちに読んでおきたいおすすめの本

更新日:

大学生というと人生のうちで最も融通の利く時間を持つと昔から言われ、大人たちからは「大学生のうちに本を読んでおけ」などと諭されるものです。

 

しかし、そうはいっても普段遊び呆ける大学生の多くにとっては、本屋に向かうも何を手にとって良いか分からないことでしょう。

かくいう私がそうでした。

 

本屋に行っても何を買うべきかわからない、、、だから入り口近くや平積みに置かれている自己啓発書やビジネス書でタイトルが面白そうなものをレジに持って行ってしまう。

 

そしてそれを読み始め「俺は本を読んでいるぞおおおお」となんかいい気持ちになる。

 

そんなことをしてしまったことは私も二度や三度ではありません。

 

 

何でもいいからとりあえず本を手に取る。。。。それは悲劇です。膨大な金銭と時間を浪費することに終わります。

かのショーペンハウエルは『読書について』で下記のように述べていますがまさに今言った話に近いものがあります。

・・・読書に際しての心がけとしては、読まずにすます技術が非常に重要である。その技術とは、多数の読者がそのつどむさぼり読むものに、我遅れじとばかり、手を出さないことである。

『読書について』アルトゥール・ショーペンハウエル(1983)岩波文庫p133

大学生は時間があるとはいえ有限ですし、有意義に使われてしかるべきだと思います。

私のような大学生にならないよう今日は「これは間違いなくおすすめできる本」をご紹介させてください。

 

下記の本を大学生のうちに読んでいただくことができれば私のような後悔のない読書ライフを送れるでしょう。

*タイトルの横に★をつけております。多い順に優先的に読んでいただければ幸いです。

ビジネス書を書いている人・読んでいる人の多くが無意識に前提にしている思想のルーツをたどる

まず、ビジネス書や自己啓発書なるものをすでに手に取ってしまっている大学生が多いことを見越して、ああいった書籍が前提にしている思想についてわかる本を紹介します。

 

下記の3冊を読んでいただくことで、脆弱である思想的基盤を「普遍的事実」として捉えてしまっている愚かさが見えてくるでしょう。

 

トマス・ホッブズ『リヴァイアサン』★★★★★

まず、大学生に一にも二に読んでいただきたいおすすめの一冊がトマス・ホッブズ『リヴァイアサン』です。

 

ホッブズの『リヴァイアサン』は世界史や現代社会といった高等教育でも扱われる極めて有名な著書です。

それゆえに読んだことはなくても知っている人を量産している一冊でしょう。

 

この書籍は社会契約論として多くの批判されるべきポイントはあるため過小評価されている節があります。

 

しかし、見方を変えることでこれほどおすすめの本もないというのが私の持論です。

違う読み方とは「自己啓発本やビジネス書を書いている人たち」の考え方及び彼らの世界観がどういうものかを描いているという風に形で読んでみるのです。

 

自称成功者ほどホッブズの考えに基づいてなんらかの具体的な持論を展開しているといってもいいというのが私の考えなのですが、その妥当性についての判断はゆだねるものの例えば下記のところなど非常にそれが伺えます。

こうした万人の万人に対する戦争から当然の帰結として導かれるのは、不正なものは何もないという結論である。ここには、正否とか正邪とかいった概念が存在する余地はない。共通の権力が存在しないところには、法も存在しない。法のないところには不正もない。武力と欺瞞は戦争における二大徳目である。

『リヴァイアサン』トマス・ホッブズ(2015)光文社古典新訳文庫

詳細は本書を読んでいただければと思いますが、ざっくりと概要は下記の感じです。

 

自然状態では万人は相互不信を極め常に闘争状態に入る。ただ、この闘争状態はむしろ肯定的に捉えるべきで、社会を前進させるのに役立つ。いずれはその闘争を通して平定状態が訪れる。その闘争の過程において発生する犠牲については致し方ない。

 

この考えを持っていない自己啓発本やビジネス書の著者をほとんど見たことがありません。

「他者のために」と書いている『七つの習慣』などの本も一部ありますが、あれも前後関係を読んでいくと「偽善」に塗り固められているようにしか見えません。

 

私の考えではここで取り上げたホッブズ的な発想があまりに露骨すぎておおっぴらには言えないので覆い隠そうと画策した結果生まれたと見ています。

 

アダム・スミス『国富論』★★★★

尺の関係でどんどんいきます。

次に大学生にぜひ目を通してもらいたいのがアダム・スミス『国富論』です。

 

こちらもおそらくホッブズ同様に教科書で目にしたことがある世界的大著です。

「見えざる手」という言葉が有名ですね。

 

実は、アダム・スミスも思想のいわゆる「グローバル人材」「稼げる人間」と称する人間たちが前提としている世界観です。正確にいうとおそらくホッブズの影響をアダム・スミスも受けていると思われます。

 

その根拠は、下記の有名な一節に現れていることでしょう。

各個人は、彼の資本を自国内の勤労活動の維持に用い、かつその勤労活動をば、生産物が最大の価値を持つような方向に持って行こうとできるだけ努力するから、誰もが必然的に、社会の年々の収入をできるだけ多くしようと骨を折ることになるわけなのである。もちろん、彼は、普通、社会公共の利益を増進しようなどと意図しているわけでもないし、また、自分が社会の利益をどれだけ増進しているのかも知っているわけではない。(中略)だが、こうすることによって、かれは、他の多くの場合と同じく、この場合にも、見えざる手に導かれて、自分では意図してもいなかった一目的を促進することになる。

『国富論』アダム・スミス(1978)中公文庫

各々が個人のことを考えて行動しているうちに予期せず社会の進歩に貢献してしまうという趣旨のことがここでは書かれています。

 

*正確にいうと『国富論』はナショナリズムを前提としているので本当はスミスはグローバリストとは袂を別つんですけどね。

フリードリヒ・ハイエク『法と立法と自由』★★

このチャプターで最後にあげたいおすすめの本はフリードリヒ・ハイエクです。

こちらは前の2名と比べるとひょっとすると知名度が落ちるかもしれませんが、20世紀では五本の指に入る経済学者でノーベル賞も受賞している人になります。

ミルトン・フリードマンと並び「グローバル思想」の基盤になったとも言われる人です。

 

グローバルグローバルと騒ぐ宗教が最近流行っていますが、開祖はハイエク様ということですね。

ハイエクはホッブズやスミスと比較するとより急進的な発想を持っています。

 

彼は、とにかく個人主義を進めることが良い結果をもたらすと考えていました。とにかく既存の人と人を結びつけるものは全体主義を生み出すからバラバラに解体すべきというくらいの発想です。

今はグローバル化の失敗が明らかになる中でその限りではないですが、ハイエクが作品を上梓した当時は国家介入による壮大な悲劇(ナチスが筆頭例)をもたらしたこともあり非常に熱狂的に受け入れられました。

 

ホッブズとハイエクの違いは少しだけあります。

ハイエク自体はあらかじめ「秩序」が存在する必要性を認めています。

 

ただ、彼の言う「秩序」というのが言い訳くさいんですけどね。

 

*秩序自体は何で維持するかというと「自制的秩序」(spontaneous order)という元から多くの人間で共有されている慣習などを意図しているようです。

しかし一番重要なのは目的概念に対する自制的秩序の関係である。その秩序は外部の主体によって作られたのでないから、なんの目的も持つことはできない。もっとも、その存在はその秩序内で行動する個人には非常に役立つかもしれない。しかし、別の意味では、その秩序は諸要素の目的を持った行為に依拠するとも言える。もちろんその時には「目的」とはそれらの行為が秩序の存続または回復を保証する傾向があること以上の何も意味しない。

『法と立法と自由』フリードリヒ・ハイエク(2007)

 

 

とにかく、政府権力の介入をゼロに近づければいいことが起こると考えている大学教授・会社経営者・経済エコノミスト、、、ごろごろいますよね。そういう本が腐るほど本屋に並んでいます。

 

しかし、ハイエクの考えはうまくいかないということはリーマンショックが証明しました。

未だにこの考えに固執するエリートの浅ましさを反面教師的に学べる良書です。

 

本当に「稼ぐ力」を持っている人の条件

さて、続いては、最近バズワードとも言える「稼ぐ力」をテーマに大学生におすすめの書籍を紹介します。

 

こちらをいかにしてつけるかという本が山のように並んでは売れていきますからね。ホットな話題です。

 

実際、ビジネス書はこれを書いとけば売れるみたいなものもあります。

多くのコンサルタントや会社経営者などがこれをテーマにした書籍を出しています。

 

しかしながら、現代社会において大量のキャッシュを保有する人の多くは一般的に信じられている「稼ぐ力」があるというのとは実態が異なります。

 

これから紹介する本のいずれもがそれをテーマにしているのですが、いわゆる「成功者」は勝負に勝っているのではなく、自分が勝てるようにルールを変更しているという話です。(もちろん全ての人に当てはまるなどと言いたいわけではないのでご注意を)

 

ポーカーを例にいうと昨今の「稼ぐ力」がある人は、まず持ち札にいいものが来るようにカードを配る人に札束を握らせています。

そして、それだけではなく、カードの交換の際にくるカードも知っています。

また、相手の持ち札が自分よりいいものを持っていればそれを札束ではたいて買収します。

相手がそれを拒めば、相手がイカサマをしていると叫び買収したカードマスターに裁かせます。

もしくは、自分の持ち札が最強の手であるというルールを急遽作成します。

 

ざっとこんな感じですかね。

 

イマニュエル・ウォーラステイン『史的システムとしての資本主義』★★★★

まずはじめに資本主義についての欺瞞を糾弾した著名な一冊がイマニュエル・ウォーラステインの『史的システムとしての資本主義』です。

 

大学生だと経済を学ぶというと先にあげたスミスなどの経済学が一般的ですが、ウォーラステインのような歴史を振り返ることで資本主義の正体を捉えるというものの見方は非常に面白いものがあります。

 

私は大学生の時ブローデルやウォーラステインのような経済思想を全く知りませんでしたが、読んでみると目からウロコが落ちるようなことがわんさかあります。

 

下記にあるのはウォーラステインの一節ですが、現在は、ウォーラステインが述べた当時よりも資本主義がひどくなっており、利益を得るために「生産効率を引き上げる」という方向は以前よりさらに放棄され、「政治的影響力を駆使して新たな独占的状況を作り出す」という方向に世界中が走っています。

したがって、いかなる時点においても、さしあたり直接そこから利益を引き出せなかった資本家はーつまり、他の競争相手ほど利益を得られなかった人々はーたえず状況を自分に有利な方向に変えようと試みたものである。すなわち、彼らは、自らの生産効率を引き上げるか、あるいは政治的影響力を駆使して新たな独占的状況を作り出すことによって、自らの利益を図るなどの方法で、市場における競争力をつけようとしたのである。

『史的システムとしての資本主義』イマニュエル・ウォーラステイン(1997)岩波書店 p36

「イノベーション」のイメージであるかのようなG社などがその筆頭例ですが、買収をしてその権利を転がして巨額の利益をあげるというのが昨今の彼らのビジネスになりつつあります。(もちろん全てがそうではないですが)詳細は下記サイトをご覧ください。

https://www.opensecrets.org/lobby/top.php?showYear=2017&indexType=s

 

日本だと人材派遣業のP社、通信事業者のS社、経団連加盟企業などでしょうか。

 

ヴォルフガング・シュトレーク『時間稼ぎの資本主義』★★★

「デフレ」という言葉ここ数十年と長きにわたって耳にしてきませんでしたか?

 

デフレを脱却しインフレを引き起こすことで国民の所得を豊かにすると安倍政権は幾度となく述べ、多くの有識者がその考えを賞賛していました。

しかし、デフレをただ脱却すればいいという単純思考が世界中の経済をすごく悪い方向に向かわせていると考えているのがシュトレークです。

インフレは分配されるパイを大きくするように見えるが、それはあくまで見かけ上のことで、実際に大きくなっているわけではない。しかし短期的に見ると、見かけと現実の間に必ずしも違いはない。インフレは雇用者側にも被雇用者側にも新たな消費を可能にする豊かさがもたらされたかのような錯覚を呼び起こす。ケインズの言葉を借りれば「貨幣錯覚」だ。

ヴォルフガング・シュトレーク『時間稼ぎの資本主義』(2016)みすず書房

 

シュトレークの分析によれば、名目値で伸びても中間層以下はむしろ実質で所得を落とすこともざらであるという話を著書ではしています。実際、アメリカは新卒の初任給の実質値が1970年ごろと今日では全く変わりません。「失われた20年」と騒がれている日本ですが、深刻な状況にあるのは日本だけではないのです。

 

それだけではなく、シュトレークは世界中の多くの国がその問題に真正面から向き合わず、国家債務を増やしつかの間のバブルを生み出すことで名目値を微増させるもそのバブルが崩壊するという繰り返しを続けているとの事。

 

しかも、バブルでしこたま儲けトンズラをこく一部の「稼ぐ力」のある人以外の人はむしろ困窮化しツケを払わされるだけと彼は言います。これはまさにサブプライムローンなどが典型ですね。

 

 

ロバート・ライシュ『最後の資本主義』★★★

ビジネス書や自己啓発書で出てくるような「稼ぐ力」のある人たち。。

彼らは確かにすごい人も数多くいるでしょう。良いサービスを作り出し富を築いている人もいます。

それは良いことでしょう。

 

しかしながら、「市場」なるもので評価された人だけが稼げているわけではないというのがここのコーナーで紹介している著書のそれぞれの趣旨です。

 

むしろ、ある一定以上の金額を稼ぐ多くの人たちが金融に手を出し金を転がしているだけなのです。

 

もちろんそれも「稼ぐ力がある結果だ」と言ってしまうのは容易なのですが、本当にそうなのでしょうか。

そういう素朴な疑問をライシュは著書の中でつきつめています。

 

ライシュはアダムスミスやマルクスが述べたような「価値」概念に疑惑の目を向けます。

交換する価値があるからその価格がついているというのは金融の自由化で成り立たなくなっていると彼は考えているんですね。

ウォール街の人々には、大金をもらうだけの「価値」があるのだろうか。人には誰しもその収入に見合う価値があるという型どおりの言い草はさておき、大きくてつぶせないからといってもらえる隠れた補助金や内部情報を理法した取引など、彼らが収入を得る特殊なメカニズムを突き詰めてみると、大半が納税者や小口投資家の資金が当人も知らない間に業界に持って行かれていることがわかる。

『最後の資本主義』ロバートライシュ(2016)東洋経済新報社

 

つまり、「価値がある→金を稼いでいる」という因果関係を普遍的なものとして信じているのが現代社会ですが、「価値があるとみなされるためにインチキをやる→金を稼いでいる」というもう一つの可能性を見逃しているというのがライシュの指摘です。

 

この本を読むと現代社会の「不平等さ」にある種絶望を感じずにはいられないかもしれませんが、イカサマをしている人とそうでない人を見分ける力をつけるだけでも大いに前進かもしれません。

 

未来を見通す力を持つ人たち

最近未来を予言するかのような本が巷には溢れています。

「これからはフリーエージェント社会だ」とか「ライフシフトだ!」とかそういうの多いと思いませんか?

 

まあ未来予言というのは世の中がドラスティックに変化しつつある際にはどうも流行るみたいです。

さて、昨今の薄っぺらい予言書を私はあまり好きになれません。

 

どれを読んでも似たようなことが書いているし「これからは個人で稼ぐ時代だ」みたいなのばかりじゃないですか。

本当の予言者には遠く及ばないと私は思います。

 

未来予測が難しい世の中にあって大学生におすすめの書籍としては的確かつ鮮明に未来を予言した人の本を読むことです。

エドマンド・バーク『フランス革命の省察』★★★★

私が「予言者」として歴史に名を残す人の中でもトップにあげるのがエドマンド・バークです。

彼は、フランス革命が起きてお祭り騒ぎの段階から「すぐに内輪揉めが始まり、恐怖政治が始まり、いずれは軍事独裁が始まる」ということを予言した人物です。これはロベスピエールからナポレオンの登場までを予言したものなのですが、バーク自体はナポレオンが登場するよりも前に死去しているというところがこの本の凄さをより感じさせるものとなっています。

貴族の代表が集まるものであれ、平民の代表が集まるものであれ、議会が群をきっちり統率できた例は、古今東西ほとんどない。議員の任期が2年しかなければ尚更のこと。王の権威はガタガタで、議会は顔ぶれがコロコロ変わるとなれば、軍上層部には反乱と分派抗争の風潮が台頭するだろう。これを収集する方法は一つ。兵士の尊敬を勝ちうる人望と、指揮官としての立派な手腕を合わせ持つ将軍が出現し、軍の主導権を掌握することだ。

そうなれば軍は、当の将軍に対する個人的な忠誠心でまとまる。・・・ただしこの場合、軍を掌握した人物こそが、フランスの真の支配者となる。

『フランス革命の省察』エドマンド・バーク(2011)PHP新書

 

途方もなく先を正確にかつ具体的に予言する人の条件は「過去を徹底的に学ぶこと」だということをバークは体現しました。

バークといえば「保守主義」の始祖とも言われる人ですが、単なる伝統愛好者ではなく、未来を見通すという偉大な力を持っていたというのが非常に重要なポイントです。

 

 

アレクシ・ド・トックビル『アメリカのデモクラシー』★★★★

この話はトックビルにも見られます。

トックビルもまた大胆な予言をした人物です。大学生も受験の際にトックビルの名前を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

 

 

トックビルは例えば、著書の中でさりげなく下記のようなテクストを残しています。

今日、 地球上に、異なる点から出発しながら同じゴールを目指して進んでいるように見える二大国民がある。それはロシア人とイギリス系アメリカ人である。どちらも人の知らぬ 間に大きくなった。人々の目が他に注がれているうちに、突如として第一級の国家の列に加わり、世界はほぼ同じ時期に両者の誕生と大きさを認識した

『アメリカのデモクラシー 第一巻下』アレクシ・ド・トックビル(2005)岩波文庫

19世紀の前半、まだ建国間もないアメリカを旅行中に20世紀がアメリカとロシアによる覇権争いになると予言したのです。

 

当時はイギリス帝国やドイツ、フランスをはじめヨーロッパ諸国がまだまだ力を持っていた時代にこの予言をしていたのです。

なぜ彼がここまで予言できたかといえば一言で言えば「歴史に学んだから」以外にありません。

 

地政学的観点、国民性などなど歴史を広く多面的な角度から徹底的に学んでいくことである種未来が見えてきてしまうということをトックビルは体現したのです。

 

エマニュエル・トッド『帝国以後』★★★

最後はその延長で存命の方を一人だけ。

大学生でも大学の本屋でよく見かけたことがある名前かもしれません。

 

少し前はフジテレビの番組などにも出ており親日家としても有名な方です。

そのエマニュエル・トッド氏の『帝国以後』という書籍を最後のオススメにあげます。

 

『帝国以後』では民主化とは何かを具体的に指摘したものです。

彼は「識字化」をあげるわけですが、この識字化(民主化)が進むと同時に出生率が低下するということ発見も発表したのです。

 

少子化の要因は経済的な理由などではなかったという話ですね。

 

その他ソ連の崩壊やリーマンショック、トランプの勝利などを予言したと言われており、存命中の方では物事をもっとも的確に歴史の観点から捉え未来を予言できる人かもしれません。

 

 

以上、大学生に是非ともおすすめしたい書籍をあげました。

ちなみにこの記事の作成動機は、私が事前にこの手の大学生向けの本紹介サイトを見たときに『金持ち父さん』や『七つの習慣』みたいなビジネス書ばかりで吐き気がした為です。

これらの本を読むなとは言いませんが、「彼らの前提としている世界観」は少なくとも知った上で読んだ方が良いと私は考えます。

盲目的に彼らの考えを受け入れることが良いとは限りません。

 

彼らの前提を読み解くことで鵜呑みにせず、相対的に捉えることができることでしょう。

 

 

 

 

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