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世の中一般について

竹花貴騎と竹中平蔵に学ぶ21世紀の全体主義とは?〜単なる詐欺師という話では終わらない〜

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本日のテーマは【21世紀の全体主義とは何か?】というテーマでお話ししていこうと思います。

 

それを話すにあたっては二人の人に注目しました。

 

今炎上中のユーチューバーである竹花貴騎さんと朝生でまた炎上をされておられる竹中平蔵先生です。

 

彼らから【21世紀の全体主義について】学ぶことができるのではないかということで文章を作らせていただいてます。

 

二人の略歴

結論から言うと私はこの二人がその全体主義を理解するうえで非常に重要な素材ではないかという風に思ってます。

 

 

竹花氏については最近この方を僕自身知ったんですけど今頃になって動画を片っ端から見させて頂いています。

竹中氏については著作をここ最近でも10冊ほど読ませていただいてるんですけどもなんでこんなことするのかといえば別に悪質な性癖があるからではなくですね、やはり時代を見据える上で非常に重要になってくるだろうという風に思ってるからなんですね。

 

 

ご存じない方向けにこの二人について略歴を少し紹介すると竹花貴騎さんっていうのはわずか1年足らずでYOUTUBEの登録者数を40万人越えにまで持っていって本人の自己申告では【100億の資産を20代の間に築き】20代で一番成功した人と、【20代で一番稼いだ人】というキャッチコピーを売りにしてる人なんですね。

 

 

年収も40億はあるみたいな話も出てましたと。こういったのを売りにですねオンラインサロンである【MUPカレッジ】というのを運営されておられ、そのメンバーは月大体1万人とかするような中々オンラインサロンでも高額な部類に入るものなんですけど押し掛けているのです。

 

起業前はリクルートとかGoogleとかsmsという企業を経てsmsに至っては最年少で何らかの役員をやっていたという風に本人の話では分かっています。

 

勿論今話した内容のほとんどが嘘だったのではないかということで今燃えてるわけなんですけど本人の申告ベースに略歴というのを紹介しました。

 

一方、竹中平蔵氏は既にご存じの方も多いと思いますけども東洋大学の教授としてアカデミックな領域での地位もさることながらパソナ、オリックス、SBIなどでの取締役を掛け持ちする人物でお隣の中国は【最も有名な日本人経済学者の一番手】に来るのではないかというような触れ込みもある方ですね。

 

 

日本で一番有名で言うと宇沢弘文先生とかにもなるんですけど、その方と同列に中国などでは扱われることもあるとされています。

 

詐欺師は詐欺師だが。。。

ここまで素晴らしい経歴を持っているとされる人たちですけども今両方とも絶賛非常に炎上している叩かれているというのが一致しています。

しかしですね、彼らが糾弾されている悪事の具体的な詳細について本日は取り上げようとは思ってません。

 

 

私が興味があるのは彼らが曲がりなりにもある一定規模の人を直接的にか間接的にかはともかくとして高速で取り込んできたわけですが、それの事実上の操縦桿を握ってきた人たちという点ですね。

 

 

だから竹中氏も竹花氏も全体主義者だと言われることはないタイプの人ですが、私はこれらの人が行っていることが21世紀の新しい全体主義の形ではないかという風に思ってるんですね。

 

まず最初に述べておくと、全体主義というとアーレントとかフロムとかを引き合いにナチスはよく引き合いに出されると思います。

 

そのうえで出されるとしても【スターリンの共産主義】とかになると思うんです。

 

 

こういった話でちょっと終わりがちなんですがこの構造を引き継ぎつつもナショナリズムや国粋主義もしくは共産主義っていうものによる【全体主義】っていうのはもはやそこまでの力を持つことは難しい時代に入ってるのかなとも思ってます。

 

 

 

言い換えれば、仮に全体主義がこれから起きるとするならばそれはまた別の衣装をまとう必要があるという風に考えています。

 

 

それを理解するヒントがまず竹花貴騎氏にはあり、彼はその点で非常に優れていたと思ってて、だからこそYOUTUBEというプラットフォームで登録者40万人という人数を無名でありながら高速で集めることに成功したんですね。

 

 

竹中平蔵氏については言わずもがなですけど今回の政権でも未来投資会議のトップを務めるといったような具合に世間で思われている以上に彼の思想は受け入れられていたり支持は底堅いものがあるということなんですね。

 

 

両方に交通することを三つの観点からまとめました。

 

 

このいずれもが全体主義に関わる特質を持っていると私は思ってます。

 

 

まず一つ目は【中身が空洞だということ】ですね。

 

 

既出の通り竹花氏だけの話について言えば経歴を筆頭にですね詐称認定されたものが多数あるんですね

 

 

例えばgoogle出身と言いながら実は社員ではなく業務委託だったというオチでたたかれたんですけどそれを調べていくと更に業務委託ですらなく【単なるインターン生】だったんじゃないかみたいなことが分かって嘘に嘘を重ねて(燃えてます🔥)

 

 

次々に他にも経歴詐称があるんじゃないか、例えば海外にオフィスがあるって言ってるけれどもこれは実態がないんじゃないかとかっていうような形でこう色々な切り口から燃えてると。

 

 

竹中平蔵氏についても学問的業績がないにも関わらず経済学者として凄く権威があるかのように装ってるっていう点で批判されたり、学問的容積を装いながらパソナの重鎮として自社利益を誘導してるんじゃないかとかいうような形では大手を振ってることに対して炎上するっていうのがいつも起きてることです。

 

 

「日本のために日本の経済のために」が合言葉の竹中平蔵氏ですが彼の関わった、ここ20数年で日本が浮遊したことはなくて、流石に【詐欺師】と同類だということが認知されつつあると。

 

 

両者ともに誇大にメディアを通じて自分の権威を高めるということに余念がなくって

自分が成功している人だな、自分が正しいことを分かってる人だっていうことを伝えた一方で非常に空洞だということなのです。

 

特に竹花氏はホットですけども空洞だとバレたから今もうバッシングを受けてて、竹中氏も論文盗用疑惑もありますし彼が普段から言ってることも中身がないし起業家としての業績っていうのも正攻法のやり方で成功したんじゃなくてレントシーキングと呼ばれるような政治家に便宜を図ることで自社に都合がいいような形でルールを改変してるんじゃないかというような具合にちょっとせこいとか中身が空っぽっていうのが二人の正体だと断言してもいい段階に今は入っています。

 

 

結構批判されてるけど、これ結構全体主義のポイントだったりもしますからね。

 

テクノロジーが作る全体主義〜詐欺師が活躍しやすい時代〜

続いて二つ目なんですけれども、発言や主張から見えてくるものがあります。

 

 

端的に申し上げれば彼らが【全体主義者である一つには科学と技術が作り出す物語というのを使用している】というのがあります。

 

 

これは別にこの二人に限ったことではなく最近のビジネスYOUTUBERですね。

 

 

所謂「自称成功者」と呼ばれる人たちがよく使う物語なんですけどこれ「神話」といってもいいんですが彼らの言わんとすることを要約すれば『まずは科学の技術による社会領域の全領域を産業化・民営化する』って言われて今風に言えば、『デジタル化する』っていうことも言えます。

 

 

もう少し掘り下げればまずシナリオとしては、科学と技術が世の中を変えると、それが具体的には雇用情勢や産業の在り方にあり方も変わらずを得ないという風に言うんですね。

 

 

 

その上でそれは極めて不安定な世の中を奨励する、というか奨励してる故に我々は今の状態から動かないといけない、抜け出さないといけないというわけなんです。

 

 

そして、抜け出した後の生存戦略として科学技術に適用し続けなければならないよねっていう話なんです。

 

 

 

今の話は感情的にこの二人を生理的に受け入れられないっていう人もいるかもしれないですけど、一応理屈は通ってるんですね。

 

 

 

しかしここからが重要なんですけどもって言われて竹花氏・竹中氏が共に述べる科学技術信仰にこそ意図せず【全体主義の起源】は存在してるんだということですね。

 

 

 

で、ハンナアーレントという哲学者は全体主義の特徴として「運動」という言葉をヘーゲルの考えをもとに述べていますが、科学技術信仰に応用することが可能で科学技術もまたですね【絶え間ない運動】という側面を持っています。

 

 

 

故に全体主義としての力を持ち得るって話でどういう事かというと科学技術っていうのが終着点があるわけじゃないと、際限なきその運動をずっとやり続けるその手段が目的化するっていうような話でもあります。

 

 

 

それが今の最後のでも繋がるんですけど最後がこの二人にも共通するんですけど【反啓蒙】ということですね。

これ簡単に言うと倫理の喪失です。

 

 

 

啓蒙というのは今の時代にあってはちょっと誤解されてると言うか誤認されてるケースが多いんですけど元々で言うと啓蒙とは道徳的な進歩なんですね。

 

 

この辺はカントとかの道徳形而上学の基礎づけっていう本とかにもよく触れられてることなんですけど、ただしかしながら現在ではですね科学的な進歩の啓蒙と誤解する人がいるんですよ。

 

 

恐らく竹中氏・竹花氏及びそれに感化される人っていうのはそう考えてる傾向があって、でも元々で言うとそういう意味ではない勿論古典的な啓蒙思想では道徳的な進歩を遂げるために科学と技術の進歩が必要であると考えました。

 

 

 

それらは道徳的な進歩のためのサポートとして必要でありそれら自体が独立して発展するものだとは考えていなかったんですね。

 

 

ところが今では私たちは倫理を欠いた啓蒙の観念を有しているっていう話です。

 

 

 

つまり科学技術の進歩自体は目的化していて、これは啓蒙でも何でもないんですけど

 

 

 

寧ろこの流れの中で倫理をおざなりにしながら腐敗を連鎖的に呼び出していくと倫理を脇に置いて科学技術を目的化させるっていうのは腐敗を産んで倫理を退廃させるってことですね。

 

 

 

 

 

 

先の科学技術信仰とこちらは連動してるっていうのは結構大きなポイントですね。

 

 

 

その腐敗の内容についてここで二人について具体的に挙げるまでもなく、皆さんご存じかと思うので、それについて言及することを差し控えますが、ここで伝えたいのは科学や技術を目的化しそれを進めるような主張、自らの発信もそれによって権威を得てるここに危険性を見なければならないと彼らや彼らの同質の人間っていうのはもしかするとこういう反論するかもしれないんですね。

 

 

 

 

『神話と科学って二項対立関係にあり神話は存在せず、故に科学の勝利とすると。故に科学を信仰するしかないんだ』っていう理屈ですね。

 

 

 

ただこの考えが唯一の正解であるという発想に至れば【全体主義化する】と

 

 

 

その影響を受けたものは運動に取り込まれざるを得なくてなおここで突っ込みが入るかもしれないが補足しておくと竹中平蔵みたいな人間が支持したことがある人などいないという人もいるかもしれないけれどもこれ実は非常に考え方としては支持されてる部分があるんですよね。

 

 

竹中氏は例えば考え方で言うと大阪維新のとか、菅義偉、安倍晋三、ホリエモンとかこの辺ですね。

 

 

挙げたらきりがないんです。

 

 

けど、話を戻すと今これの勢力っていうのが何もかもがとにかくデジタル化とか超構造改革っていうこういった発想ばかりずっと吠えているということですね。

 

 

一方で彼らの道徳的退廃というのは目も当てられなくて、最近だけでももういくつも挙げられるというわけです。

色々話してきましたがやっぱり一つ大事なのは今の世の中の腐敗と技術の進歩は異なるように見えて連動性があるっていうのは私の中で、そこにはテクノロジーがあるとテクノロジーとか科学技術っていうものに対する信仰が倫理っていうものが追い付かない状態にまで乖離してしまっている。

 

 

故に中国っていうのは例えば腐敗してるって言われますけど、腐敗してるがゆえにテックの進歩ってのは他の国と桁違いなんですよ。

だから腐敗させればさせるほど、道徳的に荒廃すればするほどテックの進歩っての加速度的になるんですけどそれが果たして人間的な幸福につながりますかっていう事はこういった二人から学んでみてもらうのがいいのかなと私は思ってますね。

 

 

日本はその道に入りつつあると思っててだからこそこういった人たちが直接的にか間接的にかはともかくとして支持されてる現実があるっていう事を皆さんにも認識していただければなと思います。

 

 

ご覧いただきありがとうございました。

読書会を大阪とスカイプで開催しています。

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