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時事

高齢者ネトウヨが増加する理由は何か?

更新日:

「これは社会問題だ」

 

そう我々が考えるバロメーターはなんでしょうか。

 

色々なパターンが考えられますが、バロメーターの一つにNHKのクローズアップ現代という番組に取り上げられるかというのがあるかと思います。

 

その番組では本日取り上げるテーマが扱われました。

そのテーマは高齢者ネトウヨ(中高年のネトウヨ化)です。

 

 

ネトウヨというのは、ネット上で「愛国的」とされる言論を展開する人たちのことを指すのですが、その枠組みの一部である高齢者層のネトウヨが社会問題とも言える事態を引き起こしているとクロ現は報じたわけです。

 

高齢者ネトウヨとはどういう人たちで、高齢者ネトウヨの危険性ならびにその危険が社会に何をもたらしているのかを書かせていただきました。

 

高齢者ネトウヨが取り上げられたきっかけ

まず、クロ現が高齢者ネトウヨを取り上げたきっかけをおさらいしましょう。

これについては過去に一度本ブログ内でも紹介をしましたが、多数の弁護士への不当懲戒請求事件が発端となります。

下記はNHKの公式サイトに書かれている事件の概要です。

ネットを通じ弁護士に大量の懲戒請求を行った市民が、弁護士に訴えられるという異例の裁判が各地で行われている。きっかけは、弁護士会が出した朝鮮学校への補助金交付をめぐる声明に対し、あるブログが、弁護士資格のはく奪などを求める懲戒請求を行うことを読者に呼びかけ、およそ1000人が応じたことだった。

『なぜ起きた?弁護士への大量懲戒請求』2018年10月29日 クローズアップ現代

http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4200/index.html

ここに書かれていることを端的にいうとこうです。

 

朝鮮学校への補助金交付をめぐる声明を弁護士が出したところそれをあるブログが「けしからん」と考え、その声明を出した弁護士に懲戒請求をしようではないかと読者に呼びかけたらなんと1000人もそれに乗っかったという話です。

 

 

さて、その真偽はともかくとしてこの「ブログ」が実に多大な影響をもたらしていたということはお分りいただけるでしょう。

 

 

行動に動いた人が1000人近くいたということはそれを閲覧していた人やそれに陰ながら賛同していた人はおそらく数百倍、数千倍はいたことが想

像に難くないからです。

 

そのような影響力を持つブログの運営テーマですがこれがすごいのです。

<日本から在日外国人を排斥することなどが目的>として運営されていたのです。

 

完全なる差別・ヘイトの見本のようなブログです。

 

やや話が逸れたのでここで本題に接続します。

 

この差別扇動ブログによって弁護士の懲戒請求に署名をしたネトウヨたちはあえなく敗北するわけですが、そのプロフィールをみていくと非常に中高年が多かったのです。だから「高齢者ネトウヨ」という問題が湧き上がってきたのです。

ブログの呼びかけに応じたのは、どんな人たちなのか。懲戒請求したおよそ1,000人をNHKが独自に調べたところ、住所などが判明したのは470人。全国各地に広がっていました。平均年齢は55歳、およそ6割が男性でした。公務員や医師、主婦や会社経営者など、幅広い層にわたっていたことが分かりました。

『なぜ起きた?弁護士への大量懲戒請求』2018年10月29日 クローズアップ現代

http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4200/index.html

平均年齢が55歳というのは注目するべきところです。

平均なので、もちろん若者も紛れていたことでしょう。

 

しかし、人間の平均寿命を考えれば、120歳といった人は考えにくいので、変域として50〜75くらいの人が多くの割合を占めていたという風に考えるのは合理的です。

 

 

高齢者ネトウヨが懲戒請求した理由

結果的に、高齢者ネトウヨは弁護士による反撃を受け大金を支払うはめになりました。

 

数十万という金額を和解金としてすでに払った高齢者ネトウヨは多数いるようです。

 

 

しかしながら、そうなることも予想できなかったとは驚くばかりですよね。

これほどまでに彼ら・彼女らを愚行に導いた要因はなんなのでしょうか?

 

それは、もちろん「右翼」や「保守」を標榜する人たちですから<日本をよくしたいという正義感から>このような行動をとった割合は大きいのでしょう。

 

しかしながら、その一方で、高齢者ネトウヨの多くがインターネットという環境がもたらす匿名性や手軽さに後押しされた可能性も高いでしょう。

 

実際、和解に応じるに至った高齢者ネトウヨの多くがあまりよく考えずに行動を起こしてしまったと触れられていました。

懲戒請求をした理由として、いくつかの共通点が見えてきました。最も多かった理由は、「日本をよくしたいという正義感から」という答えでした。一方で、こういった答えもありました。「懲戒請求の制度を理解せず、気軽な気持ちでやった」「匿名だと思った」「みんな自分と同じ意見だったから」「周りが見えなくなった」などといった声です。

『なぜ起きた?弁護士への大量懲戒請求』2018年10月29日 クローズアップ現代

http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4200/index.html

 

さらにここに付け加えると、インターネット自体の機能が持つ情報の捻じ曲げ機能も彼らに愚行を確信させた大きな要因でしょう。

インターネットは「膨大な情報」を集積してはいるものの、結局はアルゴリズムなどの影響で極めて偏りの強く狭い情報にしか触れることができないからです。

 

実際、Youtubeなどを使っている方はお分かりいただけるでしょうけども、リコメンドなどの精度が高いために、いつの間にか似たような動画しか画面に表示されなくなるようになっています。

 

 

それゆえに、自分としては多くの情報に触れているように見えても、実は一面的で偏屈な情報にしか触れられない状況が容易に完成するのです。

 

 

インターネットの「最適化」は最初は当人にとっては良いものとして作用するものの、それが研ぎ澄まされていくと逆に硬直化したものとなりインターネット自体が提供しうる膨大な情報へのアクセスをむしろ不可能なものにしてしまうというのは大切なポイントです。

 

高齢者ネトウヨにならないために

最後に私なりにこの高齢者ネトウヨという社会問題に対する批評を書かせていただきます。

このブログにも「お前は半島人か?」「お前は日本人なのか?」とコメントしてくる人間のクズがゴロゴロいますが、これを脱するにはネットから距離を取るしかないでしょう。

 

インターネットは便利ですが、情報収拾がネットに偏ると情報を集めているように見えて、実は自分のすでに知っている偏見を固定化させるためにしか作用しなくなることがあるのです。それを教えてくれたのはまさに今回の高齢者ネトウヨでしょう。

 

 

情報収拾をネット以外からするというのは大きく2つのアプローチがあるでしょう。

 

一つは書籍など別の媒体から情報を取り入れるというのがあるでしょう。

もう一つは、生身の人間と面と向かって会話するということです。

 

 

個人的には特に後者が今の時代においては大切だと考えています。

なぜなら、現実世界で我々はものを言う時、それは言っても大丈夫かをより深く考えるはずだからです。(もちろん失言はつきものですが)

 

 

例えば、現実の世界で「お前は日本人か?」「お前は朝鮮半島に帰れ」などといって回る人間を想像して下さい。

頭がおかしいと思われるのは時間の問題ですし、そういった人から距離を取ろうとするのではないでしょうか。

 

 

ですから、年齢を重ねれば重ねるほどリアルな場でのコミュニケーションというのを意識し、それをできる場所を確保するようつとめる必要があるのです。

こくち

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